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歯の救急箱 ~歯科医師会・コラム~

2018年8月1日

if 〇× should ~~, 防災のすゝめ

 このコラムの依頼を受けたのは7月中旬。そう、西日本豪雨の直後です。被災者の皆様には心からお見舞いを申し上げます。
 このコラムが発表される予定日の約1ヶ月後は、1923(大正12)91日に発災した関東大震災に由来する防災の日。ということで、今回のテーマは「お口と災害」です。

 災害なんて、万が一にも遭遇したくないものです。しかし、今年12月の豪雪、各地で頻発するゲリラ豪雨や地震など、毎年のように何某かの災害が起きています。現に五十ウン歳の私も、“床下浸水”であれば何度も経験済みです()
 いずれにしても、発災と同時にガス、水道、電気等のライフラインが寸断されることが現実のこととして出くわします。
 避難所生活も過酷です。 そんな中では、お口のケアもおろそかになりがち。歯みがきもままなりません。入れ歯を出すなんてもってのほかと思う方もいらっしゃるでしょう。

 でも、それではいけません。ただでさえホコリが舞いやすくなる環境でお口の中が不潔になると、繁殖した細菌が肺に吸引されてしまい、肺炎になりやすくなります。また、慣れない避難所生活と体力が消耗することで、普段は何ともなかったところが急に腫れてくることも多くなってくるとか。

 そこで、災害時のお口のケアのチェックポイントをまとめてみました。

◎夜寝る前には、できるだけ歯みがきをしましょう。
・夜寝る前の歯みがきは、朝起きた後の歯みがきよりもずっと有効です。
・もし歯ブラシがなければ、ハンカチやガー ゼ、ティッシュで歯の表面をこするのも有効です。

◎歯みがきができないときには、ブクブクうがいをしましょう。
・液体歯みがきや洗口液を併用すると効果的です。

◎入れ歯のお手入れが必要です。
・入れ歯はご自分の歯よりも汚れやすいです。

◎よく噛んで食べましょう。
・唾液の分泌がよくなり、口の中の汚れを洗い流す効果が期待できます。

◎子どもたちには、甘いものの食べ過ぎに気を付けましょう。

 正直、こんな豆知識は役に立つことがあっては困るのですが、でも万が一の時には、これらの情報を参考にして困難を乗り切ってください。
『備えあれば患いなし!』

参考:「日本歯科医師会の災害歯科医療対策」https://www.jda.or.jp/disaster/
「東京防災」:http://www.bousai.metro.tokyo.jp/1002147/

Dr.N

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