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歯の神様

2023年6月25日

このコラムが発表されるのは6月末と聞いています。令和5年もあっという間に残り半年。初詣ならぬ半年参りにお出かけされる方も多いと思います。そこで、今回のコラムは「歯の神様」にスポットを当ててみましょう。

歯が痛い、歯肉が腫れたなどという症状は困りますね。そんな不快な症状は、細菌が主な原因ということは皆様は既にご存知かと思います。しかし、昔はそのようなことが分からず、ましてや、今みたいな機器があるわけでもなかったので治療もままならず、結果として神頼みやおまじないに頼る他なかったというのもうなずけます。

そんな中で、昔の人々の歯の悩みの多くは歯周病(歯槽膿漏)であり、しっかりした治療方法もない時代ですから、患部の悪化が進んで化膿による口臭「歯臭(はくさ)」⇒歯に関する苦しみが散るように⇒「歯苦散」⇒「はくさん」⇒「白山神社」が信仰の対象となったというのは必然だったかもしれません。実際に、新潟市の白山神社は、歯の神様・医療安全の神さまということで信仰を集めているとも言われています。

日本歯科医師会HPにある「雑学いろいろ」の中に「歯の神様」というコラムがあります。
https://www.jda.or.jp/park/knowledge/index12.html
それによれば、歯の痛み・悩みを癒す目的で建立された神社・仏閣・石像などの数は、全国で約300ヶ所くらい存在すると推察されているようです。結構、各地にありますね。古今東西、お口の中の悩みというのは尽きないようですね。ちなみに私は、ここで紹介されている歯の神様のうち、少なくとも3カ所は実際に訪れたことがあります。

今では、むし歯や歯周炎は予防もできうる病気となっています。科学に基づいた歯科医学をしっかり学んだ歯科医師がいる歯科医院で、科学の力を借りてしっかり予防・治療しましょう。そして、神頼みしなくて済むようにしましょう。

 

新潟市歯科医師会 口腔保健福祉センター 野内昭宏

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