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フッ化物配合歯磨き剤の推奨濃度について

2023年8月25日

2023年1月、歯科に関係する4つの学会が、新たなフッ化物配合歯磨剤の推奨使用方法を発表しました。変更された歯磨き剤の推奨使用方法と、その効果について紹介します。

 

新しいフッ化物配合歯磨剤の推奨使用方法には、以下の変更点があります。

・歯が生えてから2歳までは500ppmだったものが、1000ppmとなりました。

・3~5歳までは500ppmだったものが、1000ppmとなりました。

・6歳以上は成人・高齢者と同様に1500ppmとなりました。

 

いずれの年齢も、就寝前を含めて1日2回の使用が推奨されています。

使用する量は

・歯が生えてから2歳は、米粒程度(1〜2mm)

・3〜5歳は、グリーンピース程度(5mm)

・6歳以上は歯ブラシ全体の2cm程度

となっています。

 

これまでは、子供の時期のフッ化物濃度は500ppmが推奨されていました。しかし、新たな推奨により、子供の時期でも1000ppmのフッ化物配合歯磨剤を使用することが推奨されるようになったのです。

 

過去の研究では、フッ化物配合歯磨剤のフッ化物濃度が500ppm上がると、むし歯予防効果は6%上昇するとされています。

また6歳前後は、第一大臼歯(6歳臼歯)が生えてくる時期であり、この歯が生えた直後のむし歯になりやすい時期に1500ppmのフッ化物配合歯磨剤を使用するメリットは大きいと言えます。

 

むし歯は砂糖の摂取や食生活など、色々な要因が関わっていますが、フッ化物配合歯磨剤の使用は、効果の高いむし歯予防の一つです。

健康な歯と口は全身の健康に欠かせない要素です。日々のお口のケアを丁寧に行い、歯科医院での定期的な検診にも積極的に行きましょう。

 

新潟市歯科医師会 学術医療管理部 山田慶

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